転売屋は果たして報われているのか
株式投資や仮想通貨、スロットバブル、ビックリマンシールのバブルを経験している筆者が見るポケカ市場を実際に40万円ほど買い付けを行った結果も踏まえて考察していきたいと思います
過去の事象から見る加熱のサイン
以下の2つの現象が起こると、その市場は非常に加熱していると筆者は感じます
・ユーザ以外の人達にも話題が広がる
・その市場の治安が悪くなる
2023/04/23現在ポケカは需給のバランスを大きく崩しています
その背景から販売元が量産を発表しています
追加増産するという事は多くのファンへポケカを届けたいという解釈が出来ます
本来のポケカファンが購入出来ないこの現状が、現在のいびつな状況ではないでしょうか
仮に、販売側が意図的に加熱を仕組んだとしても、いずれ冷やさなくてはいけない時が来ます
流行病の際、国は大量にお金を発行しました
その背景もあり、現在はモノの価格、が上昇しています
ポケカ市場では現在、大量にカードが製造されています
普通に考えれば、大量に生産されれば大量の商品は価値が下がると考えられます
4号機バブル崩壊!の背景(1992〜2006)
パチンコ業界のバブルを例ににあげてみたいと思います
バブルが起きたのは1990年代
3000万人(人口のおよそ4分の1)のユーザがいたと言われています
2023年現在のユーザは1000万人程度(人口のおよそ12分の1)といわれています
【バブルのピーク時に起こっていたこと】
- 爆裂機が次々と誕生しユーザ以外の一般人の耳にもパチスロの話題が入る
- テレビCMや様々な広告、雑誌媒体が増え参入者が増えた
- どんな台がどういった手法が勝てるのか、デマ含み攻略法が続々と出回る
- イベント日には人が並ぶようになり、確保するのが難しくなった
- 狙い台をできるだけツモ出来るように仲間同士でのノリ打ちが有効になる
- 集団占拠が発生する、いくつかのグループが各シマを陣取る
- 弱肉強食!1日で30万プラスも続出!破産者も続出!一方でパチプロも続出
- 人生を積んでしまう人が続出し、それらが社会問題となり取り上げられる
- 規制が強化され、店側も入場整理券などを配布するようになった
- 現在のユーザの多くは投資目的層、抜け出せないヘビーユーザー層、純粋なパチンコファン層
20年以上前のスロット4号機時代にはイベント競争により期待値が膨らみ、朝8時半に並んでいた人たちが前日の閉店前から並ぶような事態が発生しています
どっちが先に並んだとか狙い台の取り合いだとか、そういったいざこざで喧嘩になることも少なくありませんでした
ちなみに、筆者はこの並びの加熱から喧嘩や耳を半分ちぎられるなど、、割と散々な目にあっています
そのスロット時代の末路といえば、店側が入場整理券などの対策を講じ、スロット台のスペックに関しては大幅な規制が掛かりバブルは終焉を迎えました
ポケカの市場でも、現在同じような前兆が起こっていると思います
【酷かったバブルのその後】
バブル後のスロッター達には以下のような困難が待ち受けていました
- パチプロ、軍団の多くが稼げなくなり市場から退場した(無職!)
- 一般ユーザでも、借金苦に陥る人や依存症になる人が続出した!
- スロット専門店はバタバタと閉店していった!
- スロっカスの負債を家族が肩代わりし、家庭が崩壊した事例も!
〜現在まで未だにホールに通う人の特徴として
依存性に呑まれ借入れては返済を未だに繰り返す人や、低貸レートで楽しむ人、コツを掴んで利益の再現性を実現出来ている人、純粋なファンの人とユーザーは様々です
ビックリマンシールが起こした社会問題(1980後半〜1990年前半)
(※ビックリマンシール…天使と悪魔、ヘッドの3種類のカードがあり特に初代のヘッドが価格高騰しました)
発売から40年以上経過していますが今もなおヘッドは高額で転売されています
当時、ビックリマンシールは、30円のチョコウェハースにシールが1枚入っていると言う商品でした
かつてビックリマンシールが高騰したように、現在ポケモンカードが現代の主役となっているように感じます
この商品のシールに価値が高まり、大人買いが発生し、チョコレート菓子を捨てると言う事例が多発し社会問題となりました
そのため、オンラインがなかった時代、店頭販売での販売対策が多く取られました
どうでしょうか、現在のポケカ市場は当時のように縛りがきつくなっていませんか?
スロットでもビックリマンにせよ、ユーザではない人たちの耳に情報が入る事自体その市場は既に加熱しているサインでもある事が多いです
ポケカ市場の流通枚数
2020年度までの累計製造枚数は341億枚以上と言う数字が【数字で見るポケモン】というコンテンツにあります
次いで2021年度は91億枚製造されています
2021年のその大量製造の背景には、引きこもりをせざるを得なかった流行の病があったと思います
ビジネスの世界でも、対面ではなくオンラインでのコミュニケーションが必要とされた病の発症期
そんな中でカードゲームの世界ではどうだったか
対面でのカードゲームができないという状況であれば、市場価値がコレクターとしての価値に傾倒してしまうのは致し方ないのではないでしょうか?
ひたすら新弾/再販購入〜その後どうする?
2022年、ひたすら新弾のパックやボックスを購入してみました
ちなみに、筆者はポケカの知識は全くありません
【開封/売却の際のルール】
・計りを用いて重いパックを選定し開封
・カードの詳細はググって知る
・売却はカードショップで
なので、今回の検証に関しては、サーチではなく重さを測りました
重いものを開封し、そうではないものはホールドと言う状態をキープしています
重かったパックを開封し検証し売却してさて、残ったパックやボックスをどうしようかと現在考えております
一番いいのはポケカが好きな小学生とかにあげるのが1番いいのかなと考えています
実践値レアカード出現率/平均値
ザックリですが実践値を数値化してみました
重さを測っていると言うこともあり、巷で言われている確率よりかはヒキが良いと思います
売却明細/売却額構成費
このような結果となりました
恐らくですが、パックよりかはボックスの長期保有が最もパフォーマンスが高いのではないでしょうか
5年10年保有出来るメンタルがある人には投機として良いのかと思います
ボックスを開けないという単純作業が出来ないのもポケカ沼の魅力のように感じます
まとめ/損益
要約すると1年間の総投資【391790円】に対し利確【35371円】でした(107.75%)
(保有パック/ボックス合計金額残279677円)
残りの保有パックとボックス、これらを開けずに数十年ホールドしていくのが無難なのかなと感じています
おそらくサーチをして選別したら精度はもっと上がるのでしょうが、そこまでガッツきたくないなぁというのが本音です
(※ちなみに現在保有パックはポケカ好きの子供達に随時差し上げています)
どのみち転売ヤーとして生計を立てるなら年間資金としておよそ3000〜4000万ほど必要なのではないかと思います(利益率10%とするならば、年間利益300万から400万)
割と投資可能な金額ではありますが、ビックリマンシールの例もありますし、やはり現在は加熱気味な市場だと思います
レアカードが注目されていますが、視点を変えれば転売ヤーにとってはそこしかこの情勢では価値を見出せない状況があるのも現状です
ただ、1つ面白かったのが売却構成比の4分の1がノーマルカードであったことです
もちろん、レアカードよりもたくさん枚数を売却している金額にはなります
ですがこの結果が意味することは恐らくですが、本来のカードゲームの使用価値に相関した金額なんだと思います
ポケカバブルが落ち着く頃にはノーマルカードの売却構成比が上がるのではないかと個人的には考えています
筆者のいろいろな経験を経ての感想ですが、パッとでの参入者はほとんどが淘汰されていきます
何も考えない人間は好き放題荒らし自身の資金に枯渇し、その市場から退場していくことが多いです
最終的にその市場に残る人というのは、その市場が大好きな人か、よく考えて運用している人か、くらいではないでしょうか
マクロで見れば、流行病が沈静化すると、経済は通常運転となり、引きこもりで需給が崩れたポケカ市場は安定しポケカ投資ユーザーの資金流入は他へ移行する事が考えられます
今回のポケカ投資は40万、今後筆者は旅行を満喫したいですね!